OOKABE GLASS 2026.09.02 戦戦会議より

改善の波を、
社内で起こす

社内の業務のやり方を、AIで作り替えていく。旧システムのやり直しも含めて、 その改善が単発で終わらず次々に起きている状態を作りたい、というのが 9月2日の戦戦会議で出た話です。

SECTION 01

目指したいゴール ── 改善が、輪になって回り続けている

改善が続いている会社では、起票 → 実行 → お披露目 → 期待が輪になって回っています。 1件直るたびに「出せば形になる」という実感が社内に増え、その実感が次の起票を呼ぶ。だから波になる。

起票・実行・お披露目・期待の4つを輪にして回す図 回るほど 起票が増える 起票 現場が課題を出す 現場側 実行 すぐ形にする = ここが実行側 お披露目 出来ましたと見せる 期待 次も形になると思う = 起票の燃料 1周ごとに、次の起票が出やすくなる
波の速さを決めるのは、起票からお披露目までの日数 1周が長いほど、次の起票は出てこない。何件さばいたかより、1周が何日かで見る。

現場と AI部 の関係

現場が起票し、AI部が形にして返し、その事例が社内広報で全社に流れる関係図 ← RS大学校などの学習 現場(各部署) 毎日その仕事をしている人 AI部 AIエージェントのチーム 起票を受けて、形にして返す 起票 こういう困りごとがある お披露目 出来ました、と見せる 社内広報 ── 直った事例が全社に流れる = 次の起票の燃料
現場は気づいて出す。形にするのは AI部 困りごとに気づけるのは現場だけ。形になるまでの速さを決めるのは AI部。
SECTION 02

そのために、現場のあるべき ── 起票が出てくる

起票が出るには2つ要ります。課題が見えることと、出せば形になると思えていること。 それぞれについて、今の状態・打ち手・目指す状態を並べました。

現場に要るもの As-is(今の状態) ソリューションの方向性 To-be(目指す状態)
NEED 1課題が見える、という力 目の前の手間を「そういうものだ」として受け入れている。困りごとはあるが、課題の形にならないので、口に出す対象にならない。 RS大学校などの学習で、現状とあるべき姿を見比べる型を入れる。自分の仕事を外から見る言葉を持つ。 目の前の作業を、現状とあるべき姿の差として書ける。何がどう変わればよいかまで言える。
NEED 2すぐ形になる、という期待 言っても順番待ちか、そのままになる、という前提でいる。だから気づいても出さない。仮説・要確認 社内向けの広報で、直った事例を出す。何が上がって、何日で、どう変わったかを具体で流す。 OOKABE GLASS では出せばすぐ形になる、と思えている。だから思いついた時点で出す。

この2つは、足し算ではなく掛け算になっている

課題が見えるという力 と すぐ形になるという期待 を掛け合わせて起票になる図 課題が見える という力 現状と、あるべき姿を 言葉にできる ← RS大学校などの学習 × すぐ形になる という期待 出せば実行される、と 思えている ← 社内向けの広報(成功事例) 起票 Backlog に上がる = 波の始まり
起票がゼロなのは、やる気の問題ではない 掛け算のどちらかが 0 になっている。0 のほうを埋めない限り、呼びかけを増やしても起票は増えない。
SECTION 03

そのために、実行のあるべき ── AIエージェントのチーム(AI部)が丸ごと担う

起票が上がった瞬間に、5体のエージェントが順に動きます。 受け付ける・現状を調べる・あるべき姿を描く・作る・見せる。 人が輪の中に入るのは、起票するときと、受け取るときだけです。

現場の起票を、5体のAIエージェントが順に処理し、現場に返す図 AIエージェントのチーム(AI部) 人が輪の中に入るのは、起票するときと、受け取るときだけ 現場 起票する 1 受付 起票を受けて 案件を立てる 2 調査 現物を読んで 現状をつかむ 3 設計 あるべき姿を 描いて足す 4 開発 作って検証して 直しきる 5 お披露目 起票した本人に 見せる 現場 受け取る
人が受けて、人が割り振る工程を ひとつも置かない 優先順位の列も、どこの部隊がやるかのお見合いも、そこに人の判断を置くから生まれる。

エージェントを1体ずつ ── 今どうなっていて、何が変わるか

今の形

起票が依頼として人に渡る。受けた側の優先順位の列に並び、後ろのほうは順番が来ないまま残る。 さらに、どの部隊がやるのかがその都度の判断になるため、担当のお見合いが起きる。仮説・要確認

エージェントがやる形

起票が発火装置になる。Backlog に上がった瞬間に、受付エージェントが要対応の案件として立ち上げる。 人が「やるかどうか」を決める工程を、起票と実行の間に置かない。

ここが止まると:起票は残るが動かない。現場から見ると「出しても何も起きない」= SECTION 02 の期待が 0 になる。

今の形

起票に書かれた本人の言い分が、そのまま現状の説明として使われる。 実際の手順・使っている画面・扱っている件数までは取りに行かないので、 直したあとで「そこは元々そうしていない」が出る。

エージェントがやる形

調査エージェントが現物から現状を組み直す。画面、帳票、データ、実際の操作を読んで、 今どう回っているかを事実として起こす。ここがずれていると、あとの工程は全部ずれたまま進む。

ここが止まると:直ったのに使われないものが出来る。現場は「分かっていない」と受け取り、次を出さなくなる。

今の形

あるべき姿を、起票者が言えた範囲でしか作らない。 現場は今のやり方の延長でしか書けないので、 作業を速くするところで止まり、やり方そのものは変わらない。

エージェントがやる形

設計エージェントが起票者のリクエスト + AI の自律的な定義の2本立てで描く。 起票者が書いたあるべき姿を出発点にしつつ、 現状を読んだうえで「そもそもこの手順は要らない」まで含めて別案を足す。

ここが止まると:改善が時短どまりになる。旧システムの前提を引き継いだまま、速いだけの同じ仕事が残る。

今の形

作って、出して、終わり。うまく動かなければ、また人が指摘して直す。 直すたびに人の手が要るので、案件数が増えるとそこで詰まる。

エージェントがやる形

開発エージェントが実行 → 検証 → 改善を輪にして回す。 肝は、検証を作った本人ではない別の主体に任せること。 ここは 8月19日の資料「ループを設計し、人はどこに立つか」で扱った内容がそのまま入る。

ここが止まると:品質が人の手数に縛られる。件数を増やせないので、波の大きさに上限ができる。

今の形

出来たことが、関わった人の中で終わる。 起票した本人にも、いつ何がどう変わったのかが届かない。

エージェントがやる形

お披露目エージェントが、起票した本人に出来ましたと見せる。 ここで出た「出したら本当に形になった」が、社内向け広報の原料になり、 SECTION 02 の期待を作る。

ここが止まると:輪がつながらない。1件ずつの改善は残るが、波にはならない。